プロンプトとはAIへの指示文です。この記事では、発信テーマを例に、考え方から実際の30日カレンダーまで順に作ります。最初に用意するのは「誰に、何を伝えたいか」というメモ1つ。ここが決まれば、AIが残りの下ごしらえを手伝えます。
ネタ切れの正体は「毎回ゼロから考えていること」
投稿ネタが浮かばないのは、あなたの発信に中身がないからではありません。多くの場合、原因は「投稿する直前に、その場でゼロから考えている」という段取りのほうにあります。締め切り直前に真っ白な画面を前にすれば、誰でも手が止まります。これはネタの問題ではなく、タイミングの問題です。
解き方は、ネタを考える日と投稿する日を分けることです。時間のある日に1か月分を用意すれば、毎日は選んで少し直すだけ。発信内容の判断は人が握り、量が必要な下ごしらえをAIに任せます。詳しくはX(旧Twitter)運用のAI活用ガイド(6工程)で整理しています。
「毎回ちがう話を」と考える必要もありません。同じ中心でも、体験・手順・気づきへ切り口を変えれば投稿になります。先に切り口を決めるのが、この記事の作戦です。
30日分をまとめて作る全体の流れ(4つの階層)
いきなり「30個のネタ」を考えると、頭がこんがらがります。そこで、大きいところから小さいところへ、4つの階層に分けて降りていきます。上から順に決めるだけで、最後は自然と30日分になります。
AIに渡す指示は、具体的なほど答えが良くなります。「何か投稿ネタを出して」では一般論になりがちですが、「この軸・月テーマ・週テーマで、月曜の体験談を」と絞れば自分の発信に合います。OpenAIのプロンプト設計ガイドとAnthropicのプロンプト解説も、役割・条件・例・出力形式を明確にすることを勧めています。
ステップ1:発信の軸を1つ決める(3つの質問)
いちばん大事で、いちばん飛ばされやすいのがこのステップです。軸とは、あなたのアカウントを一言で言い表す「ぶれない1本」のことです。次の3つの質問に、それぞれ一文で答えてみてください。長く考えず、いまの言葉でかまいません。
この3つの答えをつなげると、1つの軸になります。この記事では、例として次の軸で進めます。「AIを難しく感じている非エンジニアの社会人に、身近な仕事がAIで少し楽になると伝える。自分も文系でつまずきながら実務で使ってきた立場から語る。」。これはあくまで説明のための例です。あなた自身の言葉に置き換えて使ってください。軸さえ決まれば、この先はコピーして進められます。
軸が決まったら、今月の「月のテーマ」を1つ選びます。軸の中で、今月いちばん伝えたいことです。例では「はじめてのAI活用を、最初の一歩から続け方まで案内する」を月テーマにしました。1か月に1つに絞るのがコツです。あれもこれもと欲張ると、見ている人に「結局何のアカウントか」が伝わらなくなります。
ステップ2:ネタを4分類して曜日に割り当てる
投稿ネタは、大きく4つの種類に分けられます。この4種類を曜日にあらかじめ割り当てておくと、「今日は何を書く日か」が最初から決まっていて、迷いが消えます。まず4分類の中身を押さえましょう。
- 体験(やってみた・失敗した):自分が実際にやったこと。いちばん読まれやすく、あなたにしか書けません。
- 手順(やり方・コツ):読んだ人がそのまま真似できる、手順やコツ。保存されやすい種類です。
- 考え(気づき・意見):体験から感じたことや、自分なりの見方。人柄が伝わります。
- 告知・交流(お知らせ・質問):更新のお知らせや、読んでいる人への問いかけ。会話のきっかけになります。
この4種類を、曜日に配ります。決まりはありませんが、迷ったら次の割り当てから始めるのがおすすめです。読まれやすい体験を週のはじめに置き、週の後半で手順や考えを深め、週末は交流とふり返りにあてる並びです。
曜日の役割は毎週使い回し、週テーマだけを入れ替えます。例では、第1週=AIを触る、第2週=指示の基本、第3週=文章を整える、第4週=続ける仕組みです。「軸→月→週→曜日」がそろえば、AIに渡す材料は完成です。
ステップ3:AIに30日分を出させるプロンプト(全文)
ここまでで決めたこと(軸・月テーマ・週テーマ・曜日の割り当て)を、そのままAIへの指示に流し込みます。角括弧[ ]の部分を自分の内容に置き換えて、ChatGPT・Claude・Geminiなどお好きなAIチャットに貼り付けてください。この指示は、役割・材料・条件・出力形式という4つの部品でできています。指示文の作り方そのものをもっと知りたい人は、X投稿プロンプトのテンプレ6選で基本の型を解説しています。
文字数の目安は「日本語およそ140字」
プロンプトに「140文字以内」と入れたのには理由があります。Xの投稿は重み付きで最大280文字ですが、日本語などの全角文字は1文字を2つ分として数えます。そのため、日本語だけの投稿はおよそ140文字が上限です。ネタの粒度をこの長さに合わせておくと、あとで下書きにするときに収まりやすくなります。正確な数え方はXの公式ドキュメント(文字数の数え方)で確認できます。
実際にこの手順で作った30日カレンダー
言葉だけでは分かりにくいので、上の例の軸とプロンプトで、実際に30日分を組み立ててみました。列は「日・曜日・分類・週テーマ・投稿の切り口」です。これはそのまま真似する見本ではなく、「こういう形に仕上がる」という完成イメージとして見てください。自分の軸で作れば、中身はまったく別のものになります。
この表は完成原稿ではなく「切り口の一覧」です。毎日1つ選び、投稿プロンプトのテンプレで下書きにして、最後に自分の言葉で一文直します。表をメモや表計算に置けば、毎日は選ぶだけです。
使えないネタを捨てる基準と、投稿カレンダーの回し方
AIは頼めばいくらでもネタを出しますが、全部を使ってはいけません。むしろ「捨てる」ことのほうが、質を守るうえで大切です。次の3つに当てはまるネタは、思いきって外してください。捨てても、余りは十分にあります。
それでも「今日のネタが浮かばない」という日は来ます。そんなときは新しく考えず、手元のネタの切り口だけを変えるのが早道です。次の早見表を、詰まったときの手当てとして使ってください。
ネタがそろったら日時を割り当てます。Xでは投稿画面のカレンダーから予約でき、予約投稿や下書きは「送信していないポスト(Unsent posts)」で編集・削除できます。手順と最新の対応状況はXの公式ヘルプ(投稿のしかた)で確認してください。
ここで1つ、まちがえやすい点をはっきりさせておきます。この「予約投稿」は、自分の手で日時を決めて予約する操作です。外部のツールにアカウント情報を渡し、自動でフォローや返信をさせるような「自動化」とは別物で、後者には規約や費用の注意点があります。AIでネタや下書きを作ること自体は問題になりませんが、投稿の仕組みを外部に任せる場合は、事前にルールを確認してください。詳しくはXの自動投稿はどこまでOK?規約とAPI費用の記事にまとめています。公開前の最終チェックは、公開前リスクチェック5項目を使うと安心です。
よくある質問
30日分を一度に出すと、似た投稿ばかりになりませんか。
AIに「100個ネタを出して」とだけ頼むと、似たものが並びがちです。この記事のように、発信の軸を1つ決め、ネタを4種類に分け、曜日ごとに種類を割り当ててから作ると、体験・手順・考え・お知らせがバランスよく散らばります。さらに、自分が事実で語れないネタを捨てる一手間を入れると、被りも薄い内容も減ります。
毎日投稿しないとダメですか。
毎日である必要はありません。大切なのは、自分が無理なく続けられて、事実を確認できる本数に抑えることです。週に3本など少なめから始め、慣れてきたら増やす形をおすすめします。30日カレンダーは「毎日埋める予定表」ではなく「ネタの引き出し」として使い、投稿しない日があってもかまいません。
作ったネタは予約投稿でまとめて登録していいですか。
Xには、投稿画面のカレンダーアイコンから日時を指定して予約する公式機能があります。予約した投稿や下書きは「送信していないポスト(Unsent posts)」から後で編集・削除できます。これは自分の手で予約する操作なので、外部ツールにアカウント情報を渡して自動で投稿・返信させる自動化とは別物です。予約できる期間や対応環境は変わることがあるため、公式ヘルプで最新を確認してください。
無料のAIでもできますか。
できます。この記事のネタ出しは、特定の製品に依存しない書き方です。ChatGPT・Claude・Geminiなど主要なAIチャットの無料の範囲でも十分に作れます。機能や名称は変わることがあるため、使うツールの最新情報も確認してください。
まとめ
ネタ切れをなくすコツは、「考える日」と「投稿する日」を分けることでした。時間のあるときに、軸→月→週→曜日の順で降りていき、AIに30日分を一気に出させる。あとは毎日そこから1つ選び、下書きにして、自分の言葉で少し直して出すだけです。まずは今日、ステップ1の3つの質問に答えて、自分の軸を一文にしてみてください。軸さえ決まれば、この記事のプロンプトをコピーして、あなた用の30日分がすぐに作れます。全体の進め方はX運用のAI活用ガイド(6工程)、1本ずつの書き方は投稿プロンプトのテンプレ6選で確認できます。編集方針はこちらです。